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町並み

空家を「ギャラリースペース 新町浜」として修復、再生するにあたり、配慮すべき点は多々ありました。なかでも重要伝統的建造物郡保存地区に位置するということと、完成後、いかに近江八幡という町と連携していくかは、特に大切なポイントでした。

重要伝統的建造物群保存地区 写真

近江八幡の商家の町なみは、江戸時代の初めより全国各地で活躍した八幡商人の本店として、今に残る家並みが重要伝統的建造物群保存地区として選定されました。
旧八幡全体が商家のたたずまいを残していますが、なかでも良好な状態で残っていた新町筋・八幡堀周辺・永原町筋を中心とする延べ約1.6kmの道筋に沿うコの字型の地区が選定されています。家屋の特徴は切妻・平入り・桟瓦葺きの木造建築で、主屋は中2階のものが多く見られます。中2階には虫籠窓(むしこまど)が見られますが、格子を付けた窓に変化しているものがほとんどです。
屋根には卯立つが上がりますが、他の地域で見られるような豪華さはありません。正面は格子や出格子で仕切られた窓や玄関になっていますが、かつては刷り上げ戸を使い、昼間は刷り上げ戸を開けて開放し店の間とする方法を取っていました。現在はこの店の部分を部屋として使用するため格子を設け区切りとしています。また、軒下の小壁に柱や貫を一筋見せる真壁作りは八幡の町並みの大きな特徴と言えます。玄関はそのまま土間となっていて家の奥まで続き裏庭に通じるようになっている。間口は平均して狭く、奥行が長いうなぎの寝床のようになっていますが、大店では間口をゆっくり取り、土蔵と主屋が並ぶ所もあります。家と家はくっついて建っていますが、その間に中庭を造り板塀(工作物として保存)で囲み、中庭に松を植えて板塀越し松を見せるようにしてあります。これを見越しの松と呼んでおり、環境物件として保存対象になっています。
一方、八幡堀周辺はかつて八幡堀が湖上運搬の要であったときに、周囲には土蔵群が建っていました。今はかなり減ってしまいましたが、修理・修景として土蔵を直しています。また八幡堀の両側にある石垣も保存対象となっています。


TMO タウンマネージメントの組織

この建物は築20年余りで、建物を排除するか再生することしか、このまちの景観が守れない状況になっていました。
新町や大杉町の住民をはじめ多くのまちを愛する方々にエールを送られ再生に踏み切りました。また近江八幡の伝統産業の活性化が出来ればとの意見もありプランニングをする中で工芸品や作家の促進ができるようなコンセプトづくりをしてみました。
まちの空洞化現象をくい止めるために平成13年「近江八幡市中心市街地活性化基本計画」が策定され、まちを具体的にマネージメントするTMOの設立を目指し事業計画がなされています。
今回は空き店鋪活用事業の再生で、商店街で家賃補助金を5年間受けることができます。
多くの障害と多くのアドバイスによって再生に漕ぎ着けることができ、多くの感動を手に入れたギャラリースペース新町浜です。